双子ママ研究者の研究・育児日誌

文系の女性研究者(特別研究員PD)のブログです。 出産して双子の女の子のママになりました♡育児と研究の両立に奮闘するなかで思ったことを書いていきます。

夜泣きをしない双子の育て方

「そろそろ子どもがほしいなぁ」
と言っていた頃、研究者で子育ての先輩の女性から、1冊の本をいただきました。

『カリスマ・ナニーが教える「カリスマナニーが教える赤ちゃんとおかあさんの快眠講座』

イギリスのナニー(赤ちゃん育てのプロ)が、長年の経験から得た、夜泣きをしない赤ちゃんを育てる方法が紹介されています。

私たち研究者はもちろん働くママにとって、子どもが夜寝ないと日中に疲れが残り、仕事どころじゃありません。もちろん働いてなくても夜泣きは親を追い詰めることもあります。研究者はできるだけ若いうちに業績をたくさん残して任期なしの研究職につかないと、永久に研究職につけない…なんてことになりかねません。だから、できるだけ早く研究成果を出して、職を失わないようにしないといけません。そのために、せめて昼は研究に集中できるように、と先輩ママがこの本をプレゼントしてくれたのです。

先輩ママによれば、この本の内容は非常に論理的なので、適切に実行すれば効果がかなりの確率で出るだろうけれど、著者の文才はあまりないのでとても分かりにくいとのこと。出産後、育児に追われる生活の中、この本を理解するのは難しいと言われ、妊娠中に読みました。

この本には、子どもの睡眠をコントロールするために、かなり細かいスケジュールが記されています。このスケジュールを本の通りに実行することは相当しんどいし、泣いている子どもにいつでも授乳するということを推進していないことからネグレクトのように受け取られ、悪い評価をつけられている人も多いです。一方、この本の通りの育児を実践することで、夜泣きの悪夢から解放された人は絶賛しています。

私はというと、まず、双子を妊娠していたため、この本を読んでこの通りのスケジュールを実行することは1000%不可能だと思いました。1人の子ならともかく、2人の赤ちゃんを相手にこのスケジュールを実行なんて私にはできません。ナニーさんが手伝ってくれるならいいのでしょうけれど…

そこで、研究者の経験を生かしました(笑)本を読んで重要な要点だけ抜き出し、かなり簡略化したスケジュールのみを実行しました。この本の内容をそのまま実行する労力の10分の1にも満たないと思います。

以下、私がやったこと
1:毎日決まった時間に授乳。
私は6:00、9:00、12:00、15:00、18:00、21:00、24:00、3:00の3時間ごとの授乳をしました。産後3週間したら、3:00の授乳をなくしました。そこからは5時間くらい眠れるようになったのでかなり楽になりました。そこまではかなりしんどかったです。赤ちゃんに出来るだけ一回にたくさんおっぱいorミルクを飲んでもらえるようがんばりました。少しずつ飲むと、すぐにお腹がすいてしまいます。あと、泣いてる赤ちゃんをあやす方法はたくさんあります。授乳だけに頼らず、いろんな方法で赤ちゃんの心を満たしてあげました。抱っこしたり、歌ったり、踊ったり(笑)どうしてもダメなときは、授乳しても大丈夫です。産後3.5ヶ月くらいで、24:00の授乳をなくしました。この頃から2人とも夜は21:30に寝て、朝の5:30から6:00くらいまでほとんど起きなくなりました。そして、産後4ヶ月くらいで4時間おき1日5回の授乳にしました。現在は5ヶ月ですが、最後に夜泣きをした日は思い出せないくらい前のことです。

2:昼寝る場所と夜寝る場所は別にする
うちの場合はお昼は明るく生活音のする部屋に布団で赤ちゃんを寝かせていました。夜は真っ暗な寝室にベビーベッドで寝かせました。昼と夜のメリハリをつけることが大切です。

3:お昼は出来るだけ遊んであげる
寝かしつけを新生児のうちからすることが多いと思います。赤ちゃんが眠りたがっているときはいいと思います。でもママが眠いとき、休みたいとき、赤ちゃんを寝かしつけたくなることがあると思います。でも、ここは我慢して、体力の許す限り、昼は赤ちゃんと遊んで起きていてもらいましょう。夜に寝てくれるようになります。私の場合は、授乳と授乳の間(授乳間隔3時間)、30分くらい遊べばオッケーでした。あとは、私の場合は赤ちゃんが自然と寝てしまった場合は爆睡していました。寝かしつけで寝る習慣がつくと、夜中赤ちゃんが起きたとき1人で眠ることができないので夜泣きして誰かに寝かしてもらいたがります。1人で眠れる習慣がついていたら、夜中起きても赤ちゃんは泣かずに1人で眠りにつきます。睡眠リズムがついた後は、お昼も自由に寝かせてますが夜はちゃんと寝てくれます。

4:添い寝はしない
これは私はあまり実行できていませんでした。昼間は疲れて私もよく赤ちゃんの横で寝てました。夜泣きで赤ちゃんが起きた場合は添い乳して私も眠りにつきました。でも本によれば、添い寝は避けたほうがいいみたいです。私もできるだけしないようにはしました。睡眠の習慣がついたあとは、バンバン添い寝していますが、特に問題ありません。


以上がわたしが実行したことです。著書には他にも細かなスケジュールや説明がびっしり書いてありましたが、この4つのこと以外は何も実行しませんでした。でも、双子2人ともに効果があったので、それなりに信頼できる方法だと思います。おかげさまで、生後2ヶ月頃から何人かの友達に自宅に遊びに来てもらいましたが、みんなに驚かれるくらい私は元気でした。赤ちゃんを抱っこして愛情ホルモンオキシトシンが多量分泌されたせいか、肌の調子は軒並みよく、最近久しぶりに会った人に肌がツヤツヤして光っていると言われました。それもこれも、夜にしっかりとまとまった睡眠をとっているからだと思います。

はじめは赤ちゃんをしつけているみたいで心が痛むこともあるかもしれませんが、2ヶ月もすれば睡眠の習慣がつき、ママもたっぷり眠れるようになります。その結果、ママはいつもニコニコしながら赤ちゃんと接することができます。ママの育児疲れやイライラの大きな理由の1つが睡眠不足だということは、疑いようがないでしょう。もちろん、育児のストレスは睡眠不足だけではありませんが、その要素を取り除くだけで、親子共々これまでよりもハッピーになることができるのではないでしょうか。長い目で見れば、私はとても価値のある方法だと思います。