双子ママ研究者の研究・育児日誌

文系の女性研究者(特別研究員PD)のブログです。 出産して双子の女の子のママになりました♡育児と研究の両立に奮闘するなかで思ったことを書いていきます。

双子妊娠、妊娠線対策

双子妊娠すると、気になるのが妊娠線!!!

私も妊娠中はかなり神経質になっていました。

ネットで「双子」「妊娠線」で検索すると、なんともビックリする妊娠線画像に遭遇します。妊娠線は赤ちゃんをお腹で育てた勲章です。でも、あの妊娠線ができることを考えるとさすがにイヤだとしか思えませんでした。できるだけ妊娠線ができてほしくない、というのが本音でした。

そこで、妊娠3ヶ月から朝と夜のお風呂のあと、妊娠線対策に専念しました。。。努力努力の日々。相当神経質でした。

でも、おかげさまで、腹囲+40センチ以上になったにもかかわらず、妊娠線はできませんでした♡産婦人科のお医者さんにも「妊娠線できていないね。双子なのにすごい!」と言っていただけました♫

妊娠線対策、オススメはニベアの青缶をたっぷり塗りたくり、そのうえからエルバビーバのオイルを重ね塗りして、ていねいにマッサージをすることです!!体質によって合う合わないはあると思いますが、私にはこれが合っているような気がして毎日朝晩マッサージしていました。

懐かしいです…

特別研究員の保育園事情2

さて、前回のブログでも書いたように、学振の特別研究員は、学振と雇用関係がないため就労証明書が出ません。さらに、一般的にとっても変わっている仕事内容なので、周りに理解されにくいです。ということで、特別研究員の保活はややこしくなります。


妊娠中から、ネットを検索しまくり、学振研究員がどうやって保活に成功したのか調べましたが、情報がとっても少ないですね。特に、成功体験は見つかりにくかったです。そこで、無事に認可保育園(今年から認定子ども園になった)に入園が決まった私の体験談を書いておきます。


ただし、私の住んでいる市は、待機児童が発生はしていますが、超激戦区ではありません。さらに、我が子は双子なので、それは加点されていると思います。しかし、義理の両親が近くに住んでいるという減点要素もありました。


まず、保育園申請に準備したものは、以下の4つのものです。


①学振の採用証明書

 就労証明書が発行されない代わりに、学振は採用証明書を発行してくれます。採用証明書には、給与額の記載をするかどうか選択することができます。私は給与額を記載することをおススメします。学振の給与は、フルタイムに相当する額ですので、「ちゃんと毎日働いている人ですよ(あるいはフルタイムに匹敵しますよ)!!」とアピールするためのポイントになると思います。


②研究の週間スケジュール(研究中断前1部、研究再開後1部)

 非常勤など授業のある方ばかりではないと思います。しかし、自宅作業ばかりでは明らかに不利ですので、たとえば出身大学で授業に参加させてもらっている場合はその時間割や、研究会などのスケジュールも書きましょう。その旨は、念のため市役所で説明しておきましょう。また、受け入れ研究者の方の記名、捺印をいただきました。


③研究業績一覧

 市役所の方には、これはなくてもいいと言われましたが、作成済みであったため、いちお提出しました。


日本学術振興会特別研究員(PD)受け入れ研究者による保育所入所希望理由書

 簡潔に言えば、受け入れの先生に一筆書いていただくということです(私が下書きをして、先生に確認をいただき、捺印をいただきました)。私は、その一筆の書類のタイトルを上記のようにしました。学振の評価書のフォーマットを利用し、受け入れ研究者の所属・職・氏名(捺印)、保育所入所希望者(私)の氏名・研究者名・生年月日、特別研究員の採用期間(採用時および研究中断後)、研究課題名、研究奨励金を記載しました。そして、「特別研究員の研究事情および保育所入所希望理由」と題して、もろもろの事情について記述しました。以下、記入例を載せておきます。


【記載例】

保育所入所応募者の○○(研究者登録名(旧姓):△△)は、現在、独立行政法人日本学術振興会の特別研究員(PD)に採用されている。特別研究員は、採用申請時に自身の3年間に渡る研究計画書を提出し、その研究内容を追行することを条件に採用される。これは「特別研究員採用期間中遵守事項」に記載されている「特別研究員の義務」の一つである「研究専念義務」に明記されている。「研究専念義務」によれば、「特別研究員は、出産・育児に係る採用中断の扱いを受ける場合を除き、申請書記載の研究計画に基づき研究に専念しなければならない」。

応募者は、□年□月に双子の出産を予定しており、□年□月1日より特別研究員の採用中断を申請している。出産・育児休暇を経て、○年○月より特別研究員研究再開準備期間を経て研究の再開を予定している。研究専念義務に従って研究の再開が求められるが、そのためには子どもを保育所に預け、研究時間を確保する必要がある。保育所入所資格を証明するため、本来ならば雇用証明書を提出する必要があるが、応募者は、日本学術振興会に採用されてはいるが、その採用において日本学術振興会との雇用関係は成立しておらず、雇用証明書を発行することができない。したがって、①特別研究員採用証明書、②本状(日本学術振興会特別研究員(PD)受入研究者による保育所入所希望理由書)、③応募者の週間研究スケジュール(研究中断前1部、研究再開後1部)、④研究業績一覧、を提出させていただき、雇用証明書に変えていただきたい。
 

 

(各々の研究事情、配偶者の事情など)

 

 

 

これらの事情を考慮しても、応募者は保育所に児童を預かっていただく必要があると考えられる。

 


参考にしていただければ幸いです。

 

私は市役所に相談に行く前に、最低限の資料はそろえておくことをおススメします。繰り返しになりますが、特別研究員の身分は一般的にとても伝わりにくいものです。他の仕事も抱えている市役所の方に短時間で事情を理解していただくためにも、事前準備は必須だと思います。しかも、市役所の人は、保活の「審査員」でもあるわけですから…。


私が相談した担当者の方は、幸いとても親身になって話を聞いてくださる親切な方でした。3回ほど相談に行きましたが、最後の段階では、「これだけそろえば大丈夫でしょう」と言ってくださいました。保育園選出のときも、もちろん、その場に私は参加できないわけですから、自分の事情を代弁してくださる方に巡り会っておくことは大切だと思います。「特別研究員???なんだそれ??」とならないためにも…。


余談ですが、市役所の方に直接相談すると、運が良ければ、保育園申請の加点のヒントを見つけられるかもしれません。「役所の職員ですので、はっきりとは言えませんが、○○しとくことをお勧めします」というような情報を教えてもらえるかもしれません。この内容は、各市町村でおそらく異なるのではないかと思います。保活の都市伝説みたいなものがいろいろありますが、やはり、市役所の担当者の方に直接相談することは重要かと思います。


特別研究員の方が、その身分ゆえに保活をクリアすることができず、研究再開ができないということがないことを願っています。

 

 

※追記

今年の私が住んでいる市では、0歳時の待機児童もかなり出たみたいです。フルタイムの夫婦も普通にもれて、引越しされた方もいるそうです。二次審査でなんとか入れた方で、市の境の遠方まで毎日通われている方もいます。私は家から歩いて10分のところの認定こども園に決まりましたが、その園の倍率はかなり高かったみたいです。おそらく、双子であることが加点になったと思われますが、学振でもフルタイムと同等、頑張り次第でプラスαを認めてもらえる可能性があるということだと思います。大切なことは、やはり市役所の方に説明して分かっていただくことだと思います。

学振RPD申請に向けて…

学振特別研究員の保育園申請について書こうと思っていましたが、今はその余力がありません…

というのも、妊娠・出産のため研究を3ヶ月以上中断した人が申請資格を持つ、学振RPD(Restart Postdoctoral Fellow)の申請へ向けて研究計画書を作成中だからです。今は学振PDですが、任期が来年の10月までです。その次の職ということで、私にとってRPDは大本命!!

もちろん任期なし研究者になりたいのだけど、学振は自分の裁量で自由に研究できるので、子育てにはとても良いな、と思っているのです。保育園に子どもたちを預け初めて、とにもかくにも、私が寂しくて寂しくて…

学振は日程を自分で調整できるので、できるだけ金曜日は休んで子どもと過ごそうとか、子どもが病気になったら一緒にいてあげれるなとか、保育園の行事は全部参加したいなとか…いろいろ思うのです。子ども産む前から、出産後の復帰について計画していましたが、想像以上に子どもたちに骨抜きにされているのです。育休をゆっくりとれる職種がちょっと(かなり!!!!!!)うらやましいです…

子持ちの女性教授に金曜日はママの日にする!と伝えたら、「夢を持つのはいいことだと思うわよ(そのうちそんなこと言っていられなくなるわよ(笑))」と温かいまなざしで言い放たれましたがガーンでも、学振はその夢を叶えるにはいい身分だと思うんです。たぶん。

ということで、RPDの申請書がんばるぞーー!!終わったら、保育園の申請について、情報を残しておきたいなと思います。

特別研究員の保育園事情1

「保育園落ちた日本死ね!!!」ブログが大きく取り上げられている昨今。


保育園に「落ちた」女性が、「どうすんだよ会社やめなくちゃならねーだろ」と、日本の政策に怒りをあらわにされています。


待機児童、さらに入所保留児童(特定の保育所へ入所できず、例えば自宅からも通勤路からも遠すぎる保育所のみから入所を受け入れられた結果、辞退した児童)の問題は深刻です。子どもを保育園に預けられなかった場合、仕事をやめなくちゃならない仕事事情や、保育園に入れなかった場合、仕事を辞める・変えるなどの決定を強いられるのがほとんど女性であるという問題など、さまざまな問題も浮き彫りになってきていますね。


研究者が研究を続けるためには、今の研究者業界事情もなかなか厳しい状態なので、やはり保育園に子どもを預けられるかどうか、ということは重要なことです。保育園に子どもを預けられることで、競争の激しいこの業界において研究者として首の皮がつながると言えるのではないでしょうか。


ただ、やはり待機児童問題があるので、審査に「落ちる」危険がつきまといます。私の住んでいる市でも、乳児の待機児童が発生していました。平成31年に向けて待機児童ゼロ対策を目指す長期的計画をしてくださっているらしいのですが、今は平成28年。そんなに待てないわけです。なので、今審査に通らないと、有名でも才気あふれるわけでもなんでもない、たくさんいる研究者のなかの一人である私のような研究者の今後の研究活動は、さらにさらにとってもとっても過酷なものになってしまうのです。私も保育園落ちたら、「どうすんだよ研究やめなくちゃならねーだろ」と怒っていたことでしょう。

 

特別研究員の場合の保育園申し込みなのですが、とても大変なことがあります。それは…就労証明書がでない!!!!!!ということです。

 

まあ、これは仕方がないことなのかもしれません。特別研究員には、特定の勤務場所、勤務時間、勤務内容があるわけでも、誰かの管理下で業務を行っているわけでもないので、そんなもの証明できないわけですから。しかし、自営業というわけではなく、学振に「採用」されているのですから。でも、これって結構痛いことなのですよね。ただでさえ、待機児童が出ているのに。私には双子2人とも(できれば同じ園に!!)入園させないとどうにもならないというプレッシャーもありました。


学振は代わりに採用証明書を発行してくれます。でも、そもそも特別研究員の職って、一般的にとっても理解されづらいですよね。研究者じゃない友達に、特別研究員の仕事について説明しても、不思議な顔をされます。いろいろ説明した後、友達から「で、職場は大学なの??」と聞かれたことも…。受け入れ研究機関はあるけれど、決してそこが職場なわけではありませんよね。こんなふうに一般的に不思議な職なので、特別研究員が子どもを保育園に預けようとしたら、就労証明書もないし、仕事も理解されず、あえなく「落ちる」という結果になりかねないわけです。


そんなこんなで、妊娠中から保育園活動(以下、保活)がんばりました。そして、このご時世幸運なことに、待機児童が発生している市にもかかわらず、めでたく認可保育園(認定子ども園)に「受かる」ことができました。


我が子は双子なので、そこが加点された可能性もありますし、東京23区のような激戦区でもありません。でも、特別研究員が保育園に申し込むときの方法に戸惑われる方も多いと思いますので、次のブログで私の経験談を紹介しておきますね。

学振制度を利用しての妊娠・出産

この時期になると研究者たちが、ある書類を書くためにバタバタ、そわそわ。


そう、4月といえば、日本学術振興会の特別研究員への申請書類を書いている時期ですね。


学振に「当たる」と、大学院生をしながら給与や研究費(科研費)がもらえたり、大学院を出た後も、身分を保証されながら給与や研究費がもらえます。博士号を取得したら月々約36万円がもらえるので、任期がある研究者にとっては、かなりありがたい制度です。科研費も私は直接経費で年間100万円以上いただいているので、研究活動を安心してたっぷりと行うことができています。特に、採用のバリエーションが少ない文系研究者にとっては、貴重な職なのではないでしょうか。


この学振制度、「子どもがほしい!」と思っている研究者には、さらにありがたい制度なのではないか、と思っています。


妊娠・出産を考えていらっしゃる研究者の方々なら重々に承知のことかと思いますが、研究者が妊娠・出産を経て復帰することは、なかなか難しいことです。なんせ、「自転車操業」ですから。走り続けないと倒れてしまう、消えてしまう。論文を1本学会誌にのせるのも、執筆、審査、校正などなどしてたら、あっという間に1年なんてたってしまいますよね。そんな研究者が妊娠・出産・育児の期間、動きを完全に止めてしまうと、駆け出しの研究者にとって致命傷にだってなりかねないのです。妊娠・出産中(後)に任期が切れ、妊娠・出産・育児のため業績が出せず、次の職が決まらず…(以下省略)。


こんな研究者業界で、いつどのタイミングで出産すればいいの…と思っていました。当時、まだ大学院生で学振DCだったころのことです。同じく学振DCの友人Aが、妊娠・出産したのです。学振には出産・育児における研究中断制度があります。研究中断中、給与はでないのですが、特別研究員の研究専念義務は免除され、さらに休んだ期間分だけ学振の任期を延長することができます。また、ゆるやかに研究再開するための、研究再開準備支援の制度もあります(くわしくは、学振HPへ)。友人Aは、学振のその制度を使って、産後順調に研究復帰していました。


これだ!と思いましたね。他にもいろんな方法はあるのでしょうが、私にとって学振制度を利用するという方法は非常に現実的に感じられました。当時すでに学振DCでしたので、その時から急いで、結婚、妊娠する、というのは考え難かったです。そこで、「学振PDをとったら子どもを産みたい!」と強く思うようになりました。そして、その後、運よく学振PDに当たりましたので、結婚して、妊娠して、出産したわけです。


もちろん妊娠は決して計画通りにいくようなものではないのですが。。。でも、学振中に妊娠期間を過ごすことは、個人的にはとーーーーーってもおススメです。身体的な拘束力が極端に少ないので、自分の体調と相談しながら、細く長く、出産まで研究を続けることができます。妊娠前のようにバリバリ研究するというのは無理ですが、それでも妊娠経過、胎児の成長を第一に考えつつも、業績をある程度出すことができます。こうして大きなブランクが発生することを回避できます。そのあたりはまた次の機会にでも詳しくかけたらいいなと思います。

女性研究者の妊娠・出産・育児

昨年、双子を妊娠・出産しました!!


あまりのかわいさにやられっぱなしです!

私は文系の女性研究者なのですが、この業界では妊娠・出産をしても研究を続ける!!ということに大きな壁があります。


幼い頃から、いつか自分の子どもに出会うことが夢でした。でも、研究者としてのキャリアをあきらめたくない、という想いもありました。いろいろ考えた結果、どちらかをあきらめるなんてできない!じゃあ、どちらも叶えちゃおう!と意気込んで今に至ります。


今は、日本学術振興会(いわゆる学振)の特別研究員PDです。女性研究者の妊娠・出産・育児、特別研究員の保活(保育園)などなど、あまりにも情報が少ないので、何か発信できたらなぁと思い、ブログをはじめました。


あと、双子ママの妊娠・出産・育児についても書いていけたらいいなと思います♡
妊娠中は、双子妊娠のリスクや妊娠線の恐怖におびえながら過ごしました。


めちゃめちゃいっぱい調べて、最悪のケースに備えました(笑)


おかげさまで、管理入院なし、妊娠線なし、正期産を達成!笑顔で元気な双子の女の子に出会えました♡


こちらに関しても、とくに妊娠中は、ネットサーファーのような感じだったので、もっと情報があればなぁ、と思いました。

育児と研究に追われていますので、あんまり更新されないかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします!